先日Sと電話した。

「初めて自炊したよ。何つくったと思う?渋いとこから入ったよ」

「肉じゃが?」

「ちがう。ピーマン肉詰め」

「へー。なんでまた?」

「いや、別に」

よくよく聞くと、彼女ができたらしい。

はやいなあ。

 

さっき母から電話がかかってきた。

母:「果物あるけど、送ってあげようか?」

姉:「ついでがあれば。」

母:「ついでないなあ。」

姉:「Sに送れば?そういえば今日Sとしゃべった?」

母:「しゃべったけど?」

姉:「元気だった?」

母:「え、普通だったけど?」

姉:「おかしいなあ。」

母:「何で?」

姉:「え、昨日は元気じゃなかったから。」

母:「何で?」

姉:「しつれん…。」

母:「え?いま彼女はいないでしょ?」

姉:「…しおりがいる。。。」

母:「! はぁ?」

姉:「しおりがいる。」

母:「なんだ。あの子さっきピーマンの肉詰め作ったって言ってたけど、彼女が作ったんだ」

姉:「いや、それはSがしおりに作ってあげたらしい…」

母:「。。へぇ。。ふーーん。。」

姉:「あそこに送ったらパイナップルしおりに食われちゃうよ。」

姉:「せっかくのパイナップルをしおりがぁ…」

 

昨日Sはしおりが泊まりにくると言って、夕方までるんるんしていたが、
ドタキャンされてひどく落ち込んでいた。

がんばれよ。Sくん。

                       つづく。

 

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