先週末、
おっこ食堂で行われた、原発のワークショップに行ってきました。
講師は、冨田貴史さん。
原発に関する映画「ミツバチの羽音と地球の回転」製作スタッフであり、
核、エネルギー、環境、お金などのワークショップで、各地をまわっている方です。
◆冨田貴志さんサイト
http://takafumitomita1320.cocolog-nifty.com/blog/
http://www.greenwebs.net/
原発の反対運動ということだったので、
「原発、はんたーい!!」
「東電、許さないぞー!!」
みたいなのを、ちょっと想像してたのだけど、
冨田さんには、切羽詰まった感じはなく、
穏やかに楽しんでいるような印象を受けました。
冨田さんは、
「お互いに対立し、引っ張りあってたら、何も進まない。
意見を押し付けるより、
相手の意見を聞いて、
どうして相手がそういう意見になっているのか、
原因や仕組みを考える方が大事」
とおっしゃっていて、すてきだった。
対話して、共通目標をつくるのが大切だそうな。
例えば、
電力会社の人ほど、
電気のことを考え、電気に愛情を注いできた人はいない。
彼らを叩いて、今までの行為を否定し、プライドを傷つけて、
彼らを敵に回すのは、絶対に損なことです。
と言っていた。
まずは、リスペクトだそうな。
とてもレベルの高い反対活動です。
原発をやめるために、ぼくたちに、何ができるかを聞いてみると、
まずは、健康な体と心を作ることだそうです。
体が弱かったら、けっきょく電力や社会に依存することになるし、
心が弱かったら、恐怖心にとらわれたりして何もできないと。
たしかに、その通りだなあと思います。
次に大事なのが、原発について知ること。
知識がなかったら、賛成も反対もできません。
NEWSで流れてくるような、速報型の情報だけでなく、
きちんとまとめられた、客観的な情報を知ることが重要だそうです。
おすすめの情報源として、以下のようなものが挙げられていました。
◆WEB
原子力資料情報室
◆雑誌
・週刊ダイヤモンドのバックナンバー「特集:電力喪失」
週刊現代や、AERAも、整理された原発の情報がよく掲載されておすすめだそうです。
◆書籍
・原子力発電が止まる日~脱原発化を選んだ、ドイツからのメッセージ~
そして、次に大事なのが、
ぼくたちのお金を、大きな会社に投じないこと。
なぜ原発があるかというと、裏側には資本主義のマネーゲームというからくりがあるそうです。
ぼくたちが、ローカルのお店や人に払ったお金は、
めぐってまた返ってくるけれど、
外資系の会社やら、大きな会社やらに支払ったお金は、
投資家を通じてよくわからない世界に消え、
それが、原発をつくるお金や、資本家たちに都合のよいものに変わってしまうとのこと。
できるだけ、地域の、顔が見える関係の人たちとやり取りすることで、
原発だけでなく、いろいろな問題が自分たちでコントロールできるようになるようです。
そして、次に、
自分たちのまわりに、話し合いの場、活動の場となるコミュニティを
いっぱいつくっていくことだそうです。
例えば、ドイツでは、
電力を自給自足するコミュニティが成功モデルとなり、
ドイツ中のいろんな地域が、それに習って変わっていき、
国全体が変わっていったそうです。
上からの変更を待つより、
自分たちにできる小さな範囲で変化をおこしてみるのが大切だし、
そういう活動が、後々の変化の母体となっていくそうです。
そう考えたら、自分にやれることもいっぱいで、
なんだか将来が楽しみになりました。
みなさんも、自分にできるところから、
隣の人と、何か新しい動きを始めてみてはいかがでしょうか?