最近、外食にたよりがちだったぼくですが、
考えてみると、
料理教室に通ったり、マクロビオティックを勉強するほどに、
料理のハードルが上がり、面倒に感じて、
逆に、料理をしなくなっていたことに気づきました。
ちゃんと出汁を取らなきゃとか、
電子レンジは使っちゃいけないとか、
レトルトや、缶詰は使いたくないとか、
陰陽のバランスを取らなきゃいけないとか、
だんだんと、自分で制限を増やして、
料理を遠ざけていた気がします。
頭で考えすぎていたという感じです。
最近、重ね煮の大先生である、
船越康弘さんのお話を聞きにいったり、本を読んだりして、
料理を、とてもシンプルに、かんたんに考えられるようになってきました。
その考え方とは、
ひとつは、
「ばっかり食」という考え方。
昔は、その季節に収穫された野菜、
例えば、大根が山ほどできたら、
しばらく大根ばっかり食べていた。
その季節ならではの、旬のエネルギーたっぷりの食材なので、
それでいいのだという考え方です。
そして、「一汁一菜」という考え方。
現代栄養学では、一日三十品目を目安に、
多くの種類を摂ることが大切だと言われてきましたが、
最近は、それは誤りであることがわかり、
地元で採れた食材を、少量取る方が健康だとわかってきたそうです。
ぼくは、今まで、
家でご飯を作るときに、ついついよくばって、
多くの食材を使いすぎてたことに気づきました。
そして、もうひとつは、
辰巳芳子さんのことばでもありますが、
「展開料理」という考え方。
毎日、いちからご飯を作るのではなくて、
週にいちど、まとめて下準備をしておいて、
毎回の食事の支度は、ちょっとで済ませる考え方です。
先日のブログで書いたように、
ぼくは、朝ごはんを食べることに決めたのだけど、
これらの知恵を取り入れたら、
健康的でシンプルなご飯を、
ほんのちょっとの支度でできることがわかりました。
毎朝の内容は、こんな感じです。
1.玄米
週に一度いっぱい炊いて、1食分ずつラップに小分けして冷凍。
前日の夜に、冷凍庫から出しておいて、
朝、5分ほど蒸す。
※蒸し器を使うのは面倒なので、
小鍋にご飯を入れて、水を1cmほど張って、ふたがわりに皿を乗せて、
水が蒸発するまで火にかけます。
2.味噌汁
野菜の重ね煮をいっぱい作りおきして、タッパー保存してます。
小鍋に、重ね煮と味噌と水を入れて、温めます。
※重ね煮とは、水を一滴も使わず、野菜から出る水分だけで蒸す料理で、
1週間、冷蔵庫保存できるのです。おっこ食堂で習いました。
※野菜は、地元の有機野菜を、ジンジャーさんで買ってます。
3.浅漬け(梅酢漬け)
野菜の浅漬け(梅酢漬けなど)をいっぱい作りおきして、タッパー保存してます。
(ラディッシュ、かぶ、春菊など)
4.納豆
5.梅干し
6.豆乳ヨーグルト
支度時間は、10分未満。
3~6は、冷蔵庫から出すだけなので、
玄米を蒸すのと、味噌汁を沸かすだけです。
食べ終わったら、食器をすぐに洗うのだけど、
茶碗、味噌汁碗、コップ、はし、お玉、小鍋。
毎日、この決まった6つしか使わない。
毎日同じものを食べるというのは、
単調で、飽きるとか、
栄養が偏るというデメリットはあるかもしれないけれど、
・野菜や食材を使いきれる。
・冷蔵庫に、余分なものが何も増えない。
(買い物も、なくなったものを買い足すだけなのでシンプル)
・何も考えなくてよいので、雑念が減る。
・毎日の型となって、リズムが出る。
というような、メリットがありました。
何も考えることなく、毎朝、10分で朝食ができあがります。
禅的で、ミニマルな潔さが心地よい。。
元・沢尻エリカの旦那の、高城剛のように、
玄米だけでも生きていけるわけだからねえ。
朝ぐらいは、毎日同じでも、何の問題もないのです。
そうは言っても、
玄米が白米になったり、
味噌汁が雑炊や雑煮になったり、
梅酢漬けが、塩麹漬になったり、
余裕があれば味噌汁にわかめやネギを入れたり、
フルーツをつけたしたり、
なんやかんやのバリエーションが自然に出てきました。
規則的なのが苦手なぼくでしたが、
なんか、リズムが出てきて、とても楽しく、いい感じです。
船越康弘さんの食に対する考え方、とても好きです。
「何が体にいいとか、悪いとか、
そんなことを、頭でごちゃごちゃ考える前に、
にんじんさん、大根さん、お日さま、ありがとう。」
「感謝と愛情に勝る料理なし」
興味ある方は、船越さんの本を、ぜひ読んでみてくださいな。