『クマともりとひと』という、すてきな本(小冊子)があります。
もうずいぶん前から広まっているので、
ご存じの方も多いと思うのですが、
尼崎市の中学校からはじまった、クマと森を守る活動の、心温まるお話です。
物語は、生徒が、ある新聞の切り抜き記事を持ってきたことからはじまります。
記事の見出しは、
「オラ、こんな山、嫌だ。
雑木消え、腹ペコ、眠れぬ。
真冬なのに里へ・・・・射殺。
ツキノワグマ、環境破壊に悲鳴」
クマが街に出てくるのは、
森にエサがなくなったからだという記事でした。
日本では、
戦後、自然の森林を切り開いて、
スギやヒノキの人工林をいっぱい作ったそうですが、
人工林では、光がスギやヒノキの葉にさえぎられるため、
他の植物がほとんど育たず、動物が住めないそうです。
さらには、海外からの輸入材の方が安くなってしまったため、
人工林は放置され、どんどんと状況が悪化しています。
それで、動物たちが、どんどん里山に降りてくるというのです。
「先生、クマ絶滅やって。かわいそうやんか。助けてやろうや。」
生徒たちは、自分たちで「ツキノワグマを守る会を」結成し、
兵庫県の色んな役場に「クマを守ってください」と電話を掛けました。
そうして、少しずつ、クマと森を守る活動を進めていくのです。
その活動が、現在の、日本熊森協会につながっているそうです。
http://kumamori.org/
ぼくたちの生活は、意外にも深く、森とつながっています。
森が、
きれいな空気をつくり、
きれいな水をつくり、
栄養分のある土をつくっています。
森が、
多様な生物の棲みかをつくり、
豊かな自然界の生態系をつくっています。
森が減ると、
動物が畑に出てきたり、
土砂崩れがおこったり、
地球の温度が上がったりするそうです。
この本を読むと、
今の森の現状がよくわかるとともに、
森を大切にしていきたいなあと思わされます。
手元の、「クマともりとひと」の本(小冊子)がなくなって、
また注文しようと思っているので、
近所で、ほしい人がいましたら、ご連絡ください。
sakakiba@gmail.com
まとめて買って、会ったときにお渡しします。
1冊、100円です。
日本熊森協会のホームページでも、注文できます。
http://kumamori.org/subcategory/books/booklist/natureconservation/moriyama-kuma/
まだお読みでない方は、
ぜひぜひ、読んでみてくださいね。
自然の森が、いっぱい増えますように。