2月よりほぼ隔月で、
すてきなゲストのトークと、ちょこっと体験、そして交流も楽しめるイベント、
『わにの庭 トーク&ワーク』を開催することになりました。
「人と人をつなぎ 人と自然をつなぎ 街と森をつなぐ」
という、Spaceわにのコンセプトと、
同じような思いで活動をしている、すてきなゲストの方々を招いて、
ゲストから、その活動についてお話を聴くとともに、
みんなで考えたり、手を動かしたり、というようなワークの時間を持ち、
最後はごはんを食べながら、みんなが近づいて交流する。
そんなイベントです。
今、みんなでシェアしたいこと、
みんなで考えたいテーマ、
そんなこんなを一緒に体験し、
よりよい未来に向けて、
日々の暮らしを整えるきっかけになるような、
そんな場を目指していきます。
第一回目のゲストは、神戸の若き『茅葺き(かやぶき)職人』、
相良育弥(さがら いくや)さんをお招きします。
『かやぶき』とは、「わら」などの植物を使った建築を指す言葉のようです。
自然に生えている草や、稲刈りで刈り取ったわらで屋根を作り、
何年か使った後は、また肥料として自然に還していく。
究極の、循環型の暮らしだと感じます。
「茅葺き」というと、日本のイメージが強いですが、
「茅葺き」は、世界中に存在するらしく、
特に自然を大切にする思想が強いヨーロッパにおいては、
現代生活の中でも、「茅葺き」が取り入れられつつあるようです。
そんな先進的な事例も紹介していただく予定です。
都会で暮らしているぼくたちは、
安易に「自然」に憧れがちですが、
自然界と混ざりすぎると今度は「自然の脅威に呑まれてしまう」と相楽さんは言います。
「大切なのは、ほどよい間合いである」と。
自然界と適度な間を持ち、心地よく暮らす。
自然の流れに寄り添って暮らす。
ぼくたち人間は、太古の昔から、
「自然とのほどよい距離感」を探しながら生きてきたのだと思います。
相良さんは、仕事を通して、多くの先人たちの知恵に触れ、
また、ご自身での里山での暮らしを通じて、
その間合いを、探求し続けているようです。
「自然とつながる」とは、どういうことなのか?
「自然とともに暮らす」とは、どういうことなのか?
これからの、ぼくたちの暮らしの中で、
どのように「自然とのつながりのバランス」を取っていくのか、
大きなヒントがもらえると思います。
当日は、会場にわらを敷きつめ、その感触や香りを感じながら、
その場にいるそれぞれが、自分と自然の関係に想いを馳せる時間になればと思っています。
初めての方も、お一人さまも、お子さま連れも、
老若男女、どなたでもお気軽にご参加くださいませ。
■ゲストプロフィール
相良育弥さん
1980 年生まれ。
淡河かやぶき屋根保存会くさかんむり代表。
茅葺き職人。
宮澤賢治に憧れて大地に生きる百姓を志すも、
減反で米がつくれず「三姓」止まりに。
そんな時に出会った茅葺きの親方に言われた
「茅葺き屋根は百姓の業でできている」との言葉で弟子入り。
しばし土から離れ、空に近いところで百姓の住まう業を学び、
修行を終え 2011年に独立。
現在はふるさとの神戸市北区淡河町を拠点に、
民家から文化財まで幅広く手掛け、積極的にワークショップも行う。
空と大地、農村と都市、日本と海外、昔と今、職人と百姓のあいだを
草で遊びながら、茅葺きを今にフィットさせてゆく活動を展開中。
平成27年度神戸市文化奨励賞受賞。
https://www.facebook.com/ikuya.sagara
http://www.kusa-kanmuri.jp
■参加費
1500円(事前予約)、2,000円(当日)
(当日会場にてお支払ください)
■申込方法
以下のフォームにて事前にご予約ください
https://goo.gl/forms/Juenat0ULnf1MAFo2
■持ち物
後半は、飲食自由の交流タイムになります。
ごはんを食べる方は、一品持ち寄りでお願いします。
(それぞれが、ちょうど食べる量ぐらいを持ち寄ると、適量になります)
会場では、蒸し器なども用意するので、
野菜などの持ち込みも可能です。
(包丁、まな板もあります)
お酒などを飲まれる方は、
ご自身が飲まれるぐらいの量をお持ちよりください。
お箸、お皿、コップは、会場にありますので、お持ちいただかなくて大丈夫です。
■スケジュール
2018年2月16日(金)
18:40 開場
19:00 トーク開始
(途中で、ワーク、シェア、質問などの時間を含む)
20:30 交流タイム開始
21:30 片づけ開始
22:00 終了
※進行により多少変更あります。途中退出もご自由にどうぞ。
■相良さんからのメッセージ
人間と自然の【間合い】
茅葺き屋根は、永い時間をかけて、
人間と自然のお互いの言い分の中庸を取った、
両方が無理なく生きていくための調停点のようなもの。
人間が自然と共に暮らしているとも言えるし、
人間が自然に呑まれてしまわないように抗っているとも言える。
自然は恵みを与えてくれるし、
地震や台風などで、私達から大切なものを奪いもする。
東北、熊本の震災や、土砂崩れなどの自然災害が頻発している現代において、
もう【エコ】や【ロハス】や【地球に優しく】と言った、
人間が真ん中にある表面的な自然感では、
生き抜いて行くことは難しいかもしれません。
人間と自然の絶妙な間合いをもう一度取り戻すために、
近年の震災の先達として、神戸がそのお手本を見せれたらと思います。
なにか大袈裟な言い方になってしまいましたが、
ただみんなで藁に埋もれながら、
茅葺き屋根をきっかけに、人間と自然についてお話し出来たら嬉しいです。
■facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/743315242534986/